現在、私は「(財)やまなし産業支援機構」のビジネスアドバイザーを拝命し、
製造業を中心とした新事業創出・経営革新に関する実戦支援活動に、微力を尽く
しておりますが、(社)日本経営士会が目指す山梨地区経営支援センター活動の
一環として、時間の許す限り対応させて戴いております。
山梨県にある大企業は、ファナック・シチズン電子等限られていますが、NE
C・日立・キャノン・横河・松下・テルモ・TDK・東京エレクトロン等々の大
工場が点在しており、これらを顧客とする下請企業群の多くが、創業者からの代
替わりの時期を迎えているのが現状です。創業者が会長となって一線から引き
(但し金庫は握っている)、まず兄弟或いは娘婿等の姻戚者が社長に就いて事業
を引き継ぎ、会長の子息が数年後の社長の準備に入るというのが、典型的なパタ
ーンの一つです。
現社長の多くは現場の仕事に追いまくられ帝王学どころではなかったわけです
が、兎に角必死に現状維持に努めることが使命となっています。しかし次の社長
の時には、情報発信のできない下請け企業の仕事はアジア諸国に奪われ、企業の
存在価値そのものが無くなることは目に見えています。
ビジネスモデルの変革を断行する新しい帝王学が必要となる所以です。「新時
代における帝王学を提唱する」と共に、そこに軸足を置いた経営支援を地道に進
めていくことが、山梨地区経営支援センターとしての役割であると考えています。
企業には経営者がいますし、管理者もいます。これらの人々は社会のエリート
に属します。そしてこれらの人々は、夫々その企業内での役割が求められている
はずです。特に、経営者は一般従業員とは明らかに異なる役割を期待されている
のです。彼等は企業を維持発展させ、従業員とその家族の生計に責任を負ってい
ます。にも拘わらず、今日経営者が経営者らしい役割を果たしているとは言い難
いのが現実です。それは、経営者の生来の資質というより、そうした教育・訓練
を受けていないことに起因していると思われます。
組織の中での限られた役割で優秀なことと、経営全体を運営することは全く別
の次元なのです。組織の中で優秀なことが組織全体を動かす場合、かえって経営
者としてマイナスに作用することすらあります。しかし、組織人としての素養も
身につけていないと、これからの経営者としては不適格だということでもあるわ
けです。ここがかつての帝王学と大きく異なるところで、経営者は一般市民であ
りながら優れた経営者としての役割を果たすべきだというのが、新時代の経営者
像なのです。
経営を学ぶといっても、実際に経営に携わらないと身につきにくいものであり、
経営感覚や経営的視野を身につけるのは容易ではありません。しかし今日の厳し
い企業環境では、経営者になってから経営を学ぶのでは遅すぎるし、激しく変化
する状況のもとでは、経営を誤ることにもなりかねません。企業にとっては極め
て危険と言わざるを得ません。
そこで、(社)日本経営士会山梨県会では、こうした環境のもとで経営を考え、
試行錯誤を繰り返して経営の本質を学び経営感性を身につける為の有効なツール
として、経営を擬似体験できる新方式のビジネス・シミュレーション・ゲームを
導入した経営研修システムを開発し、山梨地区経営支援センター活動の一環とし
て公開中です。経営者・管理者の方々の実務への適用の他、自己啓発の為の御参
加も歓迎します。是非一度参加してみて下さい。